
「毎日勉強しているのに、思うように成績が伸びない」
「解説を聞けば分かるのに、一人で解くと手が止まる」
「覚えたはずなのに、問題が少し変わると使えない」
このような悩みを抱えているお子さんは、少なくありません。
そんなとき、大人は「もっと練習しよう」「勉強時間を増やそう」と考えがちです。もちろん、練習や学習時間の確保は大切です。しかし、その前に確かめたいことがあります。
それは、学んでいることが、その子の中でつながっているかどうかです。
小金井市の個別指導塾・聡生館で、一人ひとりと向き合いながら、私が大切にしているのは、この「理解の流れ」です。
知識がつながると、考えを先へ進められる
学問を理解するということは、知識を一つずつ覚えることに加えて、それらの関係が分かることでもあります。
「これが分かるから、次のことが分かる」
「この条件があるから、この式になる」
「この文が根拠になるから、こう読み取れる」
このように、考えの道筋を自分でたどれる状態を、私は「流れるように理解する」と表現したいと思います。
それは、先生の説明をすらすら聞けることや、問題を速く解けることだけを意味しません。ゆっくりでも、自分の中で理由を確かめながら、次の考えへ進めることです。
学習内容が難しくなるほど、以前に学んだこととのつながりが重要になります。一つひとつの知識が結びついていれば、新しい内容を理解するときにも、手がかりとして使うことができます。
「よどみ」は、分かったつもりの中にもある
ところが、理解の途中に、意味の曖昧な言葉や、納得しないまま覚えた手順があると、考えの流れが止まることがあります。
私は、その状態を、理解の流れに生じた「よどみ」と捉えています。
例えば、例題と同じ形なら解けるのに、数字の置かれ方や質問の仕方が変わると、途端に難しくなる。これは、答えを出す手順は覚えていても、その手順を使う理由が十分につながっていない場合に起こります。
本人も、どこが分からないのかを説明できるとは限りません。「何となく分からない」「全部難しい」という言葉になることもあります。
だからこそ、間違えた問題をただ繰り返す前に、どこから理解が曖昧になっているのかを、一緒に探す必要があります。
算数・数学では、式の前にある意味を確かめる
例えば、割合の問題で公式を覚えていても、「何をもとにして比べているのか」が分からなければ、どの数をどこに入れるのか迷ってしまいます。
「20人のうち5人」と「5人は20人の何倍か」が、同じ関係を表していることを、図や言葉で確かめる。全体を1と見たとき、その一部分がどのくらいなのかを考える。
こうした意味の理解が、百分率や比、さらにその先の学習につながっていきます。
方程式も同様です。「反対側に移すと符号が変わる」と覚えるだけでは、少し複雑な式になったときに混乱することがあります。
等式の両辺に同じ数を足したり、両辺から同じ数を引いたりしても、等しい関係は保たれる。その操作を整理したものが移項だと分かれば、計算の手順に理由が生まれます。
公式やルールを覚えることに、意味の確認を重ねる。その積み重ねが、自分で考えて使える知識を育てます。
英語では、単語と文の仕組みをつなげる
英単語を覚えていても、英文全体の意味がつかめないことがあります。
その場合、単語の知識だけでなく、「誰が」「どうする」「何を」といった、文の組み立てを確かめる必要があるかもしれません。
例えば、長い英文を見て難しいと感じたとき、主語と動詞を見つけ、どの言葉がどこを詳しく説明しているのかを整理すると、読み進めやすくなる場合があります。
文法を別々の決まりとして覚えるだけでは、実際の文章を読むときに使いにくくなります。習った文法が、目の前の英文のどこで働いているのかを確認することが大切です。
単語、語順、文法、意味。それぞれを結びつけながら読む練習が、理解の流れをつくっていきます。
国語では、文と文の関係をたどる
国語でも、文字を読めることと、内容のつながりを理解できることは同じではありません。
一文ずつの意味は分かっていても、段落全体で何を伝えているのかが見えにくい場合があります。
「しかし」の前後では、何が対比されているのか。「つまり」の後には、何がまとめられているのか。「このこと」は、前のどの内容を指しているのか。
こうした関係を確かめることで、文章の道筋が見えてきます。
読解問題で答えだけを探そうとすると、本文の一部を拾って終わってしまうことがあります。そこで、「なぜ、ここが答えの根拠になるのか」と問い直します。
正しい答えに加えて、そこへ至る読み方を確かめることが、次の文章を読む力につながります。
戻る場所は、一人ひとり違う
同じ問題で止まっていても、必要な支援は同じではありません。
言葉の意味を確認すると進める子もいます。図にすると関係が見える子もいます。以前の単元まで戻って練習する必要がある子もいます。
聡生館では、答えや途中式、説明を聞いているときの反応を見ながら、「どこまでは分かっているのか」を確かめます。
「この式は、どう考えてつくったの?」
「この言葉を、自分の言葉で言い換えると?」
「一つ前の問題と、同じところはあるかな?」
こうしたやり取りを通して、その子が考えている道筋に近づいていきます。
一度説明して終わりではなく、本人に解いてもらい、必要なら説明を変え、もう一度確かめる。理解がつながったかどうかは、教えた側の感覚だけでは判断できません。
立ち止まる時間にも、意味がある
ただし、考えが止まることを、すべて「よどみ」と見なす必要はありません。
初めての問題に出合い、図を描き直したり、別の方法を試したりする時間は、学ぶうえで大切です。すぐに答えが出ないからこそ、考えを深められることもあります。
見極めたいのは、新しいことを考えているために立ち止まっているのか、それとも、土台となる理解が曖昧で進めなくなっているのかという違いです。
前者なら、考える時間を支えます。後者なら、必要なところへ戻って理解をつなぎ直します。
速く進ませることだけを目標にせず、その時間に何が起きているのかを見ることが、指導には欠かせません。
学力が伸び悩むときこそ、理解の流れを見直す
成績が伸び悩む背景には、学習量、復習の仕方、生活の状況など、さまざまな要因があります。その中で、「理解がどこで途切れているか」は、大切な確認の視点です。
努力しているのに結果につながらないとき、子どもは「自分にはできない」と感じてしまうことがあります。しかし、必要なつながりを確かめることで、進めるようになる部分があるかもしれません。
「そういう意味だったのか」
「前に習ったことと、つながっていたんだ」
その気づきを、一つずつ積み重ねていきたいと思います。
小金井市の個別指導塾・聡生館では、一人ひとりの理解に目を向け、基礎の学び直しから、その先の学習へとつながる指導を大切にしています。
お子さんが勉強の途中で立ち止まっているなら、どこから考えにくくなったのかを、一緒に確かめてみましょう。
学んだ知識がつながり、自分の力で次へ進めるようになる。そのために、理解の流れを丁寧に整えていくことが、私の大切にしている教育です。
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