
「学校に行けなくなってから、勉強がすべて止まってしまいました」
「通えない以上、今は仕方がないですよね」
Sproutsに相談に来られる保護者の方から、
こうした言葉を聞くことは、決して少なくありません。
体調の問題、心の問題、人間関係、集団への違和感。
理由はさまざまですが、共通しているのは、
「通えない=学べない」
という前提が、いつの間にか当たり前になってしまっていることです。
本当に、そうでしょうか。
不登校の子どもたちが置かれている現実
Sproutsに来る子どもたちの多くは、
決して「学ぶ力がない」わけではありません。
むしろ、
-
考えすぎてしまう
-
周りに気を遣いすぎてしまう
-
一斉に進む授業のスピードや空気に耐えられなかった
そうした繊細さや真面目さを持った子が多いのです。
けれど、学校という仕組みは、
-
同じ時間に
-
同じ内容を
-
同じペースで
進むことを前提に作られています。
この構造そのものが合わなかった場合、
「行けない」「ついていけない」という結果だけが残ってしまいます。
そして、行けなくなった瞬間から、
-
授業が受けられない
-
評価が止まる
-
勉強から遠ざかる
という流れに入りやすくなってしまう。
ここに、私たちはずっと違和感を持ってきました。
オンライン学習へのもう一つの違和感
「それならオンラインで勉強すればいいのでは?」
そう考えられる方も多いと思います。
実際、オンライン学習はここ数年で急速に広がりました。
しかし、現場で子どもたちと向き合っていると、
もう一つの問題が見えてきます。
多くのオンライン学習は、
教室の形をそのまま画面に移しただけ なのです。
-
時間割があり
-
一斉に講義が始まり
-
発言や参加が前提で
これは、学校がしんどかった子にとって、
形が変わっただけで、本質は変わっていません。
「オンラインですら、しんどい」
そう感じてしまう子がいるのは、
決して不思議なことではありません。
聡生館の日常から生まれた発想
私たちは、日頃、聡生館という学習の場も運営しています。
そこでは、
-
同じ時間に
-
同じ空間に
-
いながら
中学生も高校生も、
国語をやっている子も数学をやっている子も、
それぞれが まったく違う内容 に取り組んでいます。
教師は前に立って一斉に教えるのではなく、
全体を見守りながら、必要なところで短く関わる。
「どこで考えが止まっているのか」
「何が分からないのか、分からなくなっているのか」
そこを一緒に整理することを、何より大切にしています。
このやり方は、
集団が苦手な子、ペースが合わない子にとって、
非常に相性が良い学び方でした。
そして、あるとき思ったのです。
この形は、場所に縛られる必要があるのだろうか。
バーチャル学びキャンパスという考え方
こうして生まれたのが、
「バーチャル学びキャンパス」です。
ここでは、一斉授業を行いません。
-
学年をそろえません
-
教科をそろえません
-
進み方もそろえません
同じ時間にオンラインでつながっていても、
子どもたちはそれぞれの課題に取り組みます。
話さなくてもいい。
顔を出さなくてもいい。
途中で抜けても構いません。
教師は、常に全体を見ながら、
必要なタイミングで短く関わります。
「教える」というよりも、
考えをほどく ことを大切にしています。
「今はまだ」でもいい
バーチャル学びキャンパスは、
-
今すぐ元気になる場所ではありません
-
すぐに成績を上げることを目的にもしていません
「今日は少しだけ画面を開けた」
「5分だけ話を聞けた」
「分からないところを一緒に整理できた」
そうした小さな前進を、
私たちは大切にしています。
学びは、止まってしまったように見えても、
本当は 戻る場所 があれば、また動き出します。
通えなくても、学びは止めなくていい
学校に通えないことは、
学ぶ権利を失うことではありません。
集団に合わなかっただけで、
考える力まで否定される必要はありません。
バーチャル学びキャンパスは、
そうした思いから生まれた選択肢の一つです。
無理に勧めるものではありません。
すべての子に合うとも思っていません。
ただ、
「通えない今でも、学びをつなげる方法がある」
そのことを、
知ってもらえたらと思っています。
※バーチャル学びキャンパスの詳細(開講日時・料金・体験など)は、
ホームページにまとめています。
ご家庭の状況に合わせて、ゆっくりご検討ください。
🌱
by Dr. Kazushige.O
(一般社団法人 自在能力開発研究所 代表理事/
聡生館&Sprouts フリースクール代表)
-
聡生館「小学生の算数、学年ごとに絶対に身につけたい力とは?」2025/08/29 -
スプラウツ安心の中で育つ“挑戦する力” — 子どもが失敗を恐れず、一歩を踏み出す瞬間 —2025/10/29 -
聡生館60分で解ける正解と、10分で解ける正解 ――入試で差がつく「思考の設計」と学習コーチング2026/01/07


