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2025/12/15
聡生館
冬期講習の申込が始まると、毎年考えること

冬期講習の申込が始まると、
私は毎年、同じことを考えます。

「この時期に、どれだけのご家庭が“迷っているまま”時間だけが過ぎていくのだろうか」ということです。

冬期講習の案内が出回り、
「まだ間に合う」「ここから逆転」といった言葉が並び始める頃。
一方で、実際には多くのご家庭が、決断できないまま立ち止まっています。

それは、怠けているからでも、情報が足りないからでもありません。
むしろ逆です。

考え過ぎているからこそ、動けなくなっている。
この時期、毎年のようにその姿を目にします。


冬期講習を前に、保護者が抱える本当の不安

冬期講習を検討する際、
保護者の方が一番恐れているのは「お金」や「時間」ではありません。

本当に怖いのは、

  • この選択は、子どもにとって正しいのか

  • 期待させて、もし結果が出なかったらどうなるのか

  • これ以上、子どもを追い詰めてしまわないか

という点です。

「やらなければ不安」
「でも、やらせて失敗したらもっと不安」

この板挟みの状態が、
ご家庭の判断を止めてしまいます。

冬期講習の申込が始まると、
毎年、この“動けない時間”が必ず生まれます。


聡生館が、冬期講習を急がせない理由

聡生館では、
冬期講習の申込を必要以上に急がせることはしていません。

理由は単純です。

冬期講習は、誰にとっても万能な解決策ではない
と考えているからです。

確かに、
この冬に集中して学習に取り組むことで、大きく伸びる生徒もいます。

しかし同時に、

  • 今は一度、立て直しが必要な生徒

  • 勉強以前に、心の疲れが溜まっている生徒

  • 「量」を増やすことで逆効果になる生徒

も、確実に存在します。

そうした状態を見極めずに
「とにかく冬期講習へ」と勧めることは、
塾として正しい姿勢だとは思っていません。


冬に本当に必要なのは「勉強量」だけではない

冬期講習というと、
どうしても「どれだけ勉強させるか」「何時間やるか」という話になりがちです。

ですが、実際の指導現場で重要なのは、

  • 学習習慣が崩れていないか

  • 勉強への向き合い方が雑になっていないか

  • 自分で考える力が残っているか

こうした土台の部分です。

土台が崩れたまま学習量だけを増やしても、
成果は長く続きません。

だからこそ、
聡生館では冬期講習を「詰め込みの時間」ではなく、
立て直しの時間として位置づけています。


それでも、冬期講習を用意している理由

では、なぜ毎年、冬期講習を行っているのか。

それは、
この冬に動くことが、その子にとって意味を持つケースが確かにあるからです。

  • 目標がはっきりしている

  • 学習の方向性が定まっている

  • 立て直しのきっかけを必要としている

こうした生徒にとって、
冬期講習は大きな転機になります。

だからこそ、
誰にでも同じ形で勧めるのではなく、
「この子に必要かどうか」を一緒に考える時間を大切にしています。


申込締切が近づく今、伝えたいこと

冬期講習の申込締切まで、残りわずかになりました。

それでも、
無理に決断する必要はありません。

迷っているということは、
それだけ真剣に子どものことを考えている証拠です。

  • 今、何に悩んでいるのか

  • この冬に、何を一番整えたいのか

それを整理するだけでも、
次の一歩は見えてきます。

聡生館では、
講習への申込に関わらず、学習や進路についてのご相談をお受けしています。

この冬、どう動くべきか。
あるいは、あえて動かないという判断も含めて。

毎年この時期になると、
そんなことを考えながら、静かに冬期講習の申込状況を見つめています。

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