
毎年1月になると、ほぼ同じ時期に、似た内容のご相談を受けます。
その相談は、決して特別なものではありません。
むしろ、とても真面目で、よく考えてきたご家庭からのものです。
「冬休み中に何かしなければと思っていたのですが、
結局、動けないまま新学期を迎えてしまいました」
この言葉を、私たちは毎年のように耳にします。
決して“何も考えていなかった”わけではない
こうしたご相談に来られる保護者の方も、お子さんも、
決して学習に無関心だったわけではありません。
塾のホームページを見たり、
冬期講習の案内を読んだり、
「今が動くタイミングなのか」
「もう少し様子を見た方がいいのか」
何度も考えてきたはずです。
ただ、12月という時期は、
学校行事や家庭の予定が重なり、
気づけば日々が過ぎていきます。
「もう少し考えてから」
「年明けに状況を見てから」
そう思っているうちに、
時間だけが静かに前へ進んでいきます。
1月に入ってから変わる“空気”
1月に入ると、状況は少し変わります。
学年末や受験を意識する空気が一気に強まり、
「何とかしなければ」という焦りが生まれます。
このとき、学習面以上に難しくなるのが、
心の余白です。
時間が少ないという事実に加えて、
「もっと早く動いていれば…」
という思いが、心の中に重なります。
この状態から学習の流れを立て直すことは、
正直に言って、簡単ではありません。
冬は「最後の調整期間」
だからこそ、私たちは「冬」を特別な期間だと考えています。
冬は、
一気に成績を上げるための時間ではありません。
また、無理に詰め込むための期間でもありません。
冬は、
学習の流れを整え直す、最後の調整期間です。
立ち止まり、
これまでの学習を振り返り、
どこでつまずいているのかを確認する。
そして、
「どうすれば続けられるか」
「どの順番なら前に進めるか」
を考える時間です。
春とは、意味がまったく違います。
成績より先に整えるもの
冬期講習というと、
どうしても「成績アップ」や「点数向上」を
イメージされる方が多いかもしれません。
もちろん、それも大切な要素です。
しかし現場で感じるのは、
成績より先に整えるべきものがあるということです。
・学習のリズム
・課題への向き合い方
・分からないときの対処の仕方
・続けられる量とペース
これらが整わないままでは、
どれだけ良い教材を使っても、
成果は安定しません。
冬は、これらを見直すことができる、
数少ない時期なのです。
聡生館として大切にしていること
聡生館では、
無理に講習への参加を勧めることはしていません。
状況によっては、
「今は別の選択肢の方が合うかもしれません」
とお伝えすることもあります。
それでも、
一度立ち止まって話をする価値があるのが、冬だと考えています。
何もしないまま年を越すのと、
短時間でも状況を整理してから新年を迎えるのとでは、
その後の景色が大きく変わるからです。
決める・決めないより大切なこと
冬期講習に申し込むかどうか。
それは、ご家庭ごとに違う判断で構いません。
ただ、
「考え続けたまま、何も変えずに年を越してしまう」
という状態だけは、できれば避けてほしいと思っています。
小さく動くこと。
短い時間でも話をすること。
一度、現状を言葉にしてみること。
それだけで、
1月以降の選択肢は確実に増えます。
※聡生館の冬期講習は【12月26日】より開始します。
申込締切は【12月23日】です。
まずは無料体験・個別相談から可能です。
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