
高校生・保護者の皆さまから、
「どの大学を選べばいいか分からない」
「偏差値で考えると迷ってしまう」
「AI診断は便利だけれど、結局どう判断すればいいのか」
といったご相談をいただくことが年々増えています。
近年は、AIによる進路診断や適性分析が普及し、
大学選びが“データ化”される時代になりました。
しかし、どれだけ便利なツールが生まれても、
人生の選択を決めるのは、最後は「自分自身」 です。
そして大学選びとは、
“今の学力で行ける大学”
を選ぶ作業ではありません。
「4年後、どんな自分になっていたいか」から逆算することこそ、本質です。
1.偏差値だけで大学を選ぶ危うさ
偏差値は便利な指標です。
自分の立ち位置がわかり、受験可能な大学のイメージもつかみやすい。
しかし、偏差値で大学を選んだ結果、
入学後にミスマッチを起こすケースは非常に多く見られます。
・授業に興味を持てず、学びが続かない
・大学の雰囲気が合わず、居場所が見つからない
・学部の内容が将来の仕事と結びつかない
・4年間のモチベーションが続かない
偏差値は、あくまで “高校までの学力の相対評価” に過ぎません。
一方、大学4年間は「価値観」「人間関係」「生き方」をつくる時期。
大学選びで最も重要なのは、
“その大学に身を置いたときに、自分はどう成長していけるか”。
ここを抜きに偏差値だけで選ぶことは、
未来を狭めてしまうことにもつながります。
2.AI診断の便利さと、どうしても越えられない限界
AIは非常に優れた分析力を持っています。
適性、過去データ、合格率などをもとに、
進路選択の“確率的な最適解”を提示してくれます。
しかし、AIにはどうしても判断できない領域があります。
● AIは「経験」による変化を予測できない
高校生は心も価値観も大きく変化します。
今のデータが、4年後の姿とは限りません。
● AIには「憧れ」や「直感」がわからない
進路選択で最も大切なのは、
多くの場合、心が動いた瞬間です。
● AIは「人生の物語」を持たない
大学選びは“統計の問題”ではなく、
“自分の物語をどう紡ぐか”という問いです。
AIは強力な道具ではありますが、
最終判断を任せて良い存在ではありません。
あくまで補助、参考。
本質は「本人の意志と価値観」にあります。
3.大学4年間が人生を大きく変える理由
大学は「学力をつける場所」ではなく、
「人が変わる場所」です。
● 思考力が鍛えられる
大学の学びは「答えを覚える」から「問いをつくる」へ。
この転換が、社会に出てからの大きな力になります。
● 人との出会いが価値観を広げる
異なる背景を持つ仲間との交流は、
高校まででは得られなかった視野を開きます。
● 環境が未来を規定する
研究が盛んな大学なのか、
自主的な活動が盛んな大学なのか、
海外経験が得やすい大学なのか……。
その学生文化は、その後の人生へ直結します。
だからこそ、
「どこに入れるか」ではなく「どこで自分が育つか」 を基準に選ぶ必要があります。
4.“4年後の自分”から逆算する大学選びの方法
聡生館では、次のステップで進路を整理していきます。
●(1)どんな自分になりたいかを言語化する
職業ではなく、まずは“生き方”から。
自由・安定・創造・挑戦……
価値観の整理が重要です。
●(2)大学で身に付けたい力を明確にする
思考力、研究力、企画力、人間関係力など。
力が明確になると、大学選びの軸が生まれます。
●(3)その力が育つ大学環境を調べる
学部の特徴、研究室、教授、ゼミ文化、留学制度など。
偏差値ではわからない“大学の中身”を見ることで、
ミスマッチは大幅に減ります。
●(4)大学の空気感を体験する
キャンパスに足を運ぶと、
驚くほど「ここが合いそう」という直感が働くことがあります。
大学は4年間通う場所です。
直感は非常に大切な判断材料です。
5.後悔しない大学選びに共通する3つの視点
数多くの生徒を見てきて、共通点があります。
-
大学はゴールではなくスタートであると理解している
-
名前より“環境”を見て選ぶ
-
他人ではなく、自分の物語を生きようとしている
この3つが揃うと、
進路選択は人生を前向きに変える力を持ちます。
まとめ|AI時代でも失われない「自分で選ぶ力」
AIが判断を支援する時代。
偏差値がすべてを分類してくれる時代。
しかし、大学選びの本質は変わりません。
「未来の自分が誇れる選択」をすること。
小金井市・武蔵小金井で進路相談をご検討の方は、
ぜひ聡生館へご相談ください。
進路は一人で悩むものではありません。
一緒に“4年後の自分”から逆算し、
後悔のない大学選びをしていきましょう。
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