
学力・人間力向上のためのブログ
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2025/10/03
「間違いを恐れない子育て ― 安心が挑戦を生む」
◆ 間違いを責められると学びが止まる
子どもは成長の中で必ず失敗や間違いを経験します。宿題の計算を間違える、友達との関わりでうまくいかない、テストで思った点数が取れない…。大人から見れば些細なことでも、子どもにとっては大きな挫折です。
ここで「どうして間違えたの?」「何度も同じ失敗をして」と否定されると、子どもは「間違えるのは恥ずかしい」「挑戦すると怒られる」と感じ、行動を止めてしまいます。
不登校や学校に行きづらい子どもたちの多くも、この「失敗を恐れる気持ち」から一歩が踏み出せなくなっています。だからこそ、大人がまず「間違いを恐れなくてもいい」と伝え、安心できる場をつくることが何より大切なのです。
◆ EQと間違いの関係
昨日のブログで触れたEQ(心の知能指数)は、感情を理解し整える力を意味します。EQが育っている子どもは、間違いや失敗をしても「次はどうしよう」と切り替えることができます。逆にEQが弱いと、間違いを「自分の価値が否定された」と感じて落ち込み、挑戦を避けてしまいます。
つまり、間違いを恐れない子育ては、そのままEQを育てる教育でもあるのです。
◆ 家庭でできる「間違いを恐れない子育て」5つの工夫
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間違いをすぐに直さない
答えが違ってもすぐに赤ペンで正解を書かず、「どこで迷ったのかな?」と一緒に考える時間を持つ。 -
失敗を肯定する声かけ
「ここで間違えたってことは、まだ伸びるところが見つかったね」と前向きに伝える。 -
比較しない
兄弟や友達と比べるのではなく「昨日よりできたところ」を見つけて褒める。 -
小さな挑戦を認める
テストの点数だけでなく「授業に出られた」「問題に取り組んだ」など挑戦そのものを評価する。 -
安心の居場所をつくる
叱られず、比べられず、自分のペースで学べる環境があってこそ挑戦は生まれる。
◆ スプラウツでの実践例
スプラウツでは、子どもたちが安心して挑戦できるよう、日々の活動の中で「間違い」を成長の材料に変えています。
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実例①:理科実験
ある生徒は、実験で手順を間違えて失敗しました。通常なら「やり直し」で終わりますが、スタッフは「なぜ失敗したのか」を一緒に分析。その後「次は成功したい!」と自ら工夫を加え、結果的に友達に説明できるほど理解が深まりました。 -
実例②:作文活動
作文を書くのが苦手だった生徒が、誤字脱字だらけの原稿を提出しました。スタッフは赤で直すのではなく「こんな表現は素敵だね」「ここをもっと膨らませたら良くなるよ」とポジティブに伝えました。子どもは「もう一度書きたい」と再挑戦し、最終的には自信作を仕上げました。 -
実例③:集団活動
グループワークで意見が食い違ったときも「間違ってもいいからまず言ってみよう」と促します。間違いを受け入れてもらえた経験は、子どもたちの対人不安を和らげ、挑戦意欲を高めます。
◆ 保護者へのメッセージ
保護者の方には「間違えないように指導する」のではなく、「間違えたときにどう声をかけるか」を意識していただきたいと思います。
「また失敗したの?」ではなく「失敗したってことは新しいことに挑戦した証拠だね」という言葉で、子どもは救われます。家庭が安心の場になることで、学校や社会でも一歩を踏み出す勇気につながります。
◆ 結論 ― 安心が挑戦を生む
子どもは間違いや失敗を繰り返しながら成長していきます。その過程を責めるのではなく、「間違いは宝物」ととらえることが、EQを育て、未来への挑戦を可能にします。
スプラウツはこれからも、子どもたちが安心して失敗できる場をつくり、その経験を力に変えていく支援を続けていきます。
👉 見学・体験は随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。
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