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学力・人間力向上のためのブログ

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  • 2025/10/15

    聡生館メソッド第2回、偏差値だけでは測れない“考える力” ― 聡生館が重視する“思考のプロセス” ―

はじめに ― 「考える力」は数値化できるのか

多くの保護者の方が、「偏差値が上がった」「テストの順位が上がった」という目に見える成果を通して、子どもの成長を感じておられると思います。
しかし、教育の本質に立ち返ると、“偏差値では測れない力” こそが、長期的に人生を支える学力の土台になります。

聡生館では、テスト結果を「目的」ではなく、「過程の結果」と捉えています。
たとえ同じ80点を取っても、
・ただ暗記しただけの80点
・自分の言葉で理解して得た80点
この二つは、学力としても思考力としてもまったく意味が違います。

偏差値という数字が示すのは「結果の高さ」ですが、聡生館が育てたいのは、“思考の深さ” です。


聡生館メソッドが重視する「思考のプロセス」

私たちは、授業の中で「どんな考え方で答えにたどり着いたか」を最も重視します。
なぜなら、思考のプロセスこそが学びの本質だからです。

たとえば、数学の文章題を解く際に、
生徒が「この式に当てはめればいい」と機械的に解いてしまう場合があります。
しかし、聡生館ではこう尋ねます。

「なぜ、その式を選んだの?」
「ほかの方法では考えられない?」

この問いに答えようとする過程で、
子どもは自分の思考を“言語化”し、理解を整理していきます。

つまり、答えを出すことよりも、“答えに至るまでの道筋”を自分で説明できることを目標にしています。
これが、聡生館メソッドが重視する「思考のプロセス」です。


事例①:「できる子」よりも「考える子」

ある中学3年生の男子生徒は、最初の頃から点数が安定しており、いわゆる「できる子」でした。
しかし、模試の偏差値は55前後からなかなか伸びず、本人も「これ以上どうすればいいのか分からない」と悩んでいました。

聡生館での個別面談で、私はこう伝えました。

「答えを出すスピードよりも、答えを導く思考を見せてほしい。」

彼はその後、ノートの取り方を変え、問題の“途中式”や“考えた道筋”を自分なりの言葉で残すようになりました。
すると、授業中の質問の質が変わり始めました。
「なぜここでは割り算を使うのか」「もし条件が変わったら結果は?」など、思考の幅が広がっていったのです。

3か月後の模試で、偏差値は62に上昇。
それ以上に変わったのは、彼の表情でした。
「勉強が面白くなってきた」と笑顔で語る姿に、**“理解の喜び”**が宿っていました。


事例②:「苦手」を“考える素材”に変える

もう一人、英語が苦手だった中学2年生の女の子の例です。
彼女は長文を読むのが苦痛で、すぐに「無理」と言っていました。
そこで、聡生館では“間違い分析ノート”を導入。

ただ「できなかった単語」を書くだけではなく、
・どこで意味を取り違えたのか
・なぜ文の構造が分からなかったのか
・次はどう読めば良いのか
を毎回考えて記録させました。

最初のうちは、書く内容が短くても構いません。
大事なのは、「自分で自分の理解を分析する」ことです。

やがて、彼女は「この文は主語を見落とした」「接続詞の意味を取り違えた」と自分で原因を説明できるようになりました。
そして、半年後には英語の模試で全国平均を上回る結果を出しました。

彼女の変化は、単に成績の向上ではありません。
「自分の頭で考えることを怖がらなくなった」――これこそ、偏差値には現れない真の学力なのです。


教えることは「導くこと」ではなく「気づかせること」

聡生館の講師たちは、答えを“教える”よりも、“考え方に気づかせる”ことを意識しています。
たとえば、生徒が「わからない」と言ったとき、すぐに解説を始めるのではなく、こう尋ねます。

「どこまでは分かっている?」
「そのとき、頭の中で何を考えていた?」

このやり取りは、時間がかかります。
しかし、その“対話の時間”こそが、思考を育てる時間です。

子どもが「考える力」を身につけるためには、正解をもらうよりも、「自分の中で整理する時間」が必要です。
そして、その時間を守るのが、私たちの役割です。


偏差値の“先”にある学び

受験を控えた生徒にとって、偏差値は重要な指標です。
しかし、それがすべてではありません。
偏差値は「過去の知識の定着度」を示すものですが、
**思考のプロセスは「未来の問題解決力」**を育てるものです。

社会に出てから求められるのは、「与えられた問題を早く解く力」ではなく、
「問題そのものを発見し、解決策を創造する力」です。
つまり、“考える力”こそが生きる力になります。

聡生館では、子どもたちが「考えることを楽しめる学び」を提供し続けます。
それが、AI時代に必要な“人間らしい知性”を育む教育だからです。


おわりに ― 「思考のプロセス」が人生を変える

聡生館メソッドは、「考える力」を単なる教科学力の延長ではなく、“生きるための知性”として捉えています。

点数は一時的に上下しても、思考の習慣が身につけば、どんな教科にも応用ができます。
そしてその力は、受験を越えて、将来、社会で自分の人生を切り拓く力になります。

子どもが“分からない”と立ち止まるときこそ、成長の入口です。
聡生館はその瞬間を大切にし、一人ひとりの「思考のプロセス」を支える塾でありたいと考えています。

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