
学力・人間力向上のためのブログ
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2025/10/07
第2回:「学び直しは小さな成功体験から」
「できない」を「できた」に変える第一歩
スプラウツには、学習への不安や苦手意識を抱える子どもたちが多く通っています。
「どうせ自分には無理」「勉強は嫌い」と感じてしまうのは、過去に何度も“できなかった”経験を積み重ねてしまったからです。
そんな子どもたちが再び学ぶ意欲を取り戻すために、私たちは**「小さな成功体験」**を大切にしています。
成功体験とは、必ずしも大きな成果ではありません。
「今日は一問できた」「漢字を一文字書けた」「10分間座って勉強できた」――そうした小さな達成が、次の意欲を育てるのです。
つまずきを見逃さず、丁寧に拾う
スプラウツでは、子どもが間違えたときに「なぜ間違えたのか」を一緒に考えます。
「ここまでは合ってるね」「ちょっと計算の順番を変えてみようか」と、間違いの中にも“できた部分”を見つけて伝えることを心がけています。
このアプローチは、子どもに「自分は全くできないわけじゃない」という安心を与えます。
失敗を否定せず、学びの過程として受け止めることで、少しずつ自己評価が上がっていくのです。
スモールステップで自信を積み上げる
スプラウツでは、ひとつの課題を「小さな目標」に分けて取り組みます。
たとえば、算数なら「今日は1桁の足し算だけ」「次は繰り上がりまで」というように、少しずつステップを踏みます。
子どもは“目の前のハードル”を乗り越えるたびに「できた!」という感覚を得ます。
この“成功の積み重ね”が、学び直しの原動力になります。
大きな飛躍ではなく、一歩ずつの進歩。
それこそが自己肯定感を取り戻すための確実な道です。
褒め方にも工夫がある
スプラウツのスタッフは「結果」だけでなく「努力の過程」も褒めます。
「間違えても最後まで考えたね」「前より早く始められたね」と、プロセスを認める言葉をかけます。
そうすることで、子どもは「やればできる」という手ごたえを感じ、学ぶことを前向きに捉えるようになります。
また、「ありがとう」「助かったよ」といった感謝の言葉もよく使います。
学びは一方通行ではなく、関わる人の中で育つもの――その姿勢を日々の指導の中に大切にしています。
教材と指導の工夫
スプラウツでは、学年や教科に縛られず、その子に合ったレベルの教材を使います。
たとえ中学生でも、小学生のプリントからやり直すことを恥ずかしいこととは考えません。
むしろ「分かる」「できる」を感じられる教材を選び、小さな成功を積み重ねることを重視しています。
また、プリントの右上には「今日の目標」を書き、終えたらスタッフと一緒にチェック。
「できたね!」と笑顔でサインをもらう――それだけで、子どもの表情が明るくなります。
家庭との連携 ― 家でも“できた”を共有
スプラウツでは、家庭でも「成功体験の共有」が続くよう、保護者と連携しています。
スタッフからの報告を受けた保護者が「それはすごいね」「がんばったね」と声をかけることで、子どもの自信がさらに定着します。
家庭での一言が、教室での頑張りを何倍にも伸ばすことがあります。
私たちはその循環を「成功のスパイラル」と呼び、保護者とともに支援を続けています。
スプラウツが目指すもの
スプラウツの目的は、単に勉強を取り戻すことではありません。
子どもが自分の力を信じ、前に進もうとする気持ちを取り戻すこと。
そして、その一歩を踏み出す勇気を支えることです。
学び直しとは、“自信を取り戻すための再出発”です。
私たちは、子どもの中にある「できる力の芽」を見つけ、丁寧に育てていきます。
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