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学力・人間力向上のためのブログ

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  • 2025/09/26

    「比べない子育てが子どもを伸ばす ― 居場所の力」

 今週のスプラウツブログでは、不登校や学校適応の問題、そして子どもにとって大切な「安心できる居場所」について考えてきました。社会が急速に変化し、スマホやゲームといった新しい環境要因、共働き家庭の増加や家庭の在り方の多様化など、子どもたちを取り巻く状況は大きく変わっています。そのなかで、「学校に行けるかどうか」だけが子どもの成長を測る基準ではなくなってきています。大切なのは、子どもが安心して自分を表現できる環境を持てるかどうかです。

特に注目したいのは、「比べない子育て」という視点です。日本の教育現場や家庭では、どうしても「比較」がつきまといます。成績の順位、テストの点数、運動会での結果、さらには生活習慣や友達関係まで、「他の子と比べてどうか」が基準になりがちです。しかし、子どもにとってそれは大きなプレッシャーとなり、自己肯定感を奪ってしまう要因にもなります。

もちろん、社会で生きる以上、他者との関わりの中で比較されることは避けられません。ですが、家庭や居場所のような安心できる場まで「比較」の目で見られてしまうと、子どもは心から休まることができません。だからこそ、スプラウツが目指しているのは「比べられない安心の居場所」です。ここでは、昨日できなかったことが今日少しでもできたら、それだけで十分な成長だと認めます。誰かと競うのではなく、昨日の自分との違いを喜ぶ。その積み重ねが、子ども自身の力を引き出します。

脳科学の研究でも、安心感のある環境は子どもの学びに大きな影響を与えると示されています。不安や緊張が強いと脳は防衛モードに入り、新しい情報を受け入れる余裕を失ってしまいます。逆に、「ここなら大丈夫」「自分は受け入れられている」と感じると、脳は柔軟に働き、挑戦する意欲が高まるのです。つまり、安心できる居場所は、子どもが学びに向かうための土台そのものと言えるでしょう。

スプラウツでは、子どもたちが自分らしく過ごせる時間を大切にしています。勉強を無理に押しつけるのではなく、興味関心に基づいた活動や体験を取り入れながら、自然に学びの意欲を引き出す工夫をしています。例えば、理科の実験や工作、読書や対話を通じて「知りたい」「やってみたい」という気持ちを大事にし、それを仲間と共有することで「自分もやれる」という自信を育みます。

また、子ども同士を比べないことはもちろん、スタッフも保護者の方々と協力して「一人ひとりの歩みを一緒に喜ぶ」姿勢を大切にしています。親御さんから「うちの子は学校に行っていないから心配」といった声をいただくこともありますが、私たちは「学校に行くことだけがゴールではない」とお伝えします。むしろ、家庭や居場所で安心して過ごせる時間があってこそ、子どもは再び社会や学校に挑戦しようという気持ちを持てるようになるのです。

実際、スプラウツに通う子どもたちの中には、最初は家から出ることさえ難しかった子が、少しずつ仲間と遊び、学び、やがて自分から「学校に行ってみたい」と言い出すケースもあります。それは、比べられない安心の場で自己肯定感を育んだからこそ起こる変化です。結果的に学校に戻る道を選んでも、選ばなくても構いません。大切なのは「自分には安心できる居場所がある」という確信を持ち、自分の人生を自分のペースで歩めるようになることです。

子育てにおいても、比べない姿勢はとても重要です。兄弟姉妹間の比較や、同年代の子どもとの比較は、無意識のうちに親の口から出てしまうことがあります。「お姉ちゃんはできたのに」「友達はもうやっているのに」という言葉は、子どもにとって大きな重荷です。そうではなく、「昨日よりできるようになったね」「あなたらしい工夫だね」と声をかけることで、子どもは自分の存在を肯定され、伸び伸びと育っていきます。

スプラウツは、そうした子育ての姿勢を共有できる場所でもあります。保護者の皆さんと一緒に、比べない子育てを実践しながら、一人ひとりの子どもが自分らしく成長できる環境を整えています。安心できる居場所があること、比べられない環境で学べることは、子どもの未来を支える大切な基盤です。

比べない子育てが子どもを伸ばす。安心できる居場所が子どもを支える。私たちはその信念のもと、今日も子どもたちと一緒に歩んでいます。

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