
■序章|冬は、努力がもっとも伸びに変わる季節
12月に入り、いよいよ冬期講習が目前に迫ってきました。
受験生にとっては“最後の伸びしろを引き出す時期”、
そして非受験生にとっては“学力を底上げする絶好機”。
しかし、ただ量をこなすだけの冬期講習では成績は上がりません。
冬期講習は 「計画の質」 と 「学び方の質」 が結果を大きく左右します。
では、本当に“伸びる冬期講習”とはどんな講習なのか?
今日は、聡生館が大切にしている観点からお伝えします。
■1|量より“設計”。冬は「無駄のない学び」をつくる
冬期講習では、どうしても
「とにかく問題を解けばいい」
という量的な発想が先行しがちです。
ですが、冬の学習で結果を出す生徒は例外なく、
どこに力を注ぐべきかが明確 です。
●伸びる冬期講習の条件①
“やるべきこと”が1週間単位で可視化されている
・科目別の優先順位
・弱点の種類(知識不足/理解不足/処理速度)
・毎日のタスクの量と難易度
これらが曖昧なまま学習すると、
「頑張っているのに伸びない」という状態に陥ります。
聡生館では冬期講習前の面談で、
“伸びるためのロードマップ” を一人ひとりに作成し、
「どこに時間を使えば最短距離になるか」をデザインします。
■2|冬期講習は“総復習”ではない
保護者の方からよくいただく言葉に、
「とりあえず全部復習させてほしい」
というものがあります。
もちろん復習は必要ですが、
冬は“やり残しを埋める時期”ではなく、“伸ばす時期”です。
●伸びる冬期講習の条件②
伸びる単元に集中する
人間の脳は、
「少し挑戦的で、手を伸ばせば届く難度」
の学習で最も成長します。
逆に、
・簡単すぎる
・難しすぎる
内容を大量にやっても、効果はほとんどありません。
冬こそ、
“今伸ばせば入試本番に間に合う単元”
に集中的に取り組むべきです。
■3|習慣が途切れると、学力は想像以上に落ちる
冬休みは学校が休みのため、
生活リズムが崩れやすい時期でもあります。
そして残念ながら、
1週間勉強習慣が途切れるだけで、学力は大きく後退します。
特に中学生はワーキングメモリの保持期間が短いため、
「やらない期間」が空くほど、勉強感覚が鈍ります。
●伸びる冬期講習の条件③
毎日机に向かう“リズム”をつくる
冬期講習で成果が出る子は
「講習日以外も自然と机に向かう」ようになります。
聡生館では、
・毎日の課題管理
・実施確認
・学習コーチング
を通して、
冬に学習リズムを“固定化”する仕組み を作っています。
■4|冬に伸びる生徒は例外なく「誤答の扱い方」がうまい
成績が伸びない最大の理由のひとつは、
「誤答の質」が悪いことです。
同じミスを何度もくり返す。
解きっぱなしで分析しない。
“なんとなく”で解いてしまう。
これではいくら問題を解いても成績は変わりません。
●伸びる冬期講習の条件④
誤答分析が習慣化している
誤答にはその生徒だけの「学びのクセ」が現れます。
・読み飛ばすタイプ
・思い込みが強いタイプ
・パターン暗記に頼るタイプ
・根拠確認をしないタイプ
講師側がこれを把握して初めて、
「その子に合った学び方」 を提案できます。
聡生館が誤答分析を重視するのは、
単なる問題演習よりも、
思考のクセを修正するほうが成績上昇率が高い からです。
■5|冬は“気持ち”が結果に大きく影響する季節
冬期講習で伸びる子の共通点は、
「やろう」と思える精神状態 で臨めていることです。
冬は焦りや不安が増す時期です。
そのため、心が折れやすくなり、
「わかっているのに手が動かない」
という状態になりがちです。
●伸びる冬期講習の条件⑤
メンタル面を含めて伴走してもらえること
・進まない日のフォロー
・不安が強い日の調整
・小さな達成を積み重ねるサポート
これらがない冬期講習は、
たとえ教材が良くても成果は安定しません。
聡生館では毎年、
「ここまで寄り添ってもらえる講習は初めて」
という声をいただいています。
学力の伸びには、
心の状態が深く関わっている
これは脳科学でも明らかになっています。
■6|ベストな冬期講習とは
総括すると、
本当に伸びる冬期講習とは次の5つが揃った講習です。
① その子専用の“冬の学習設計図”がある
② 復習ではなく“伸びる単元”に集中できる
③ 学習リズムを毎日維持できる環境がある
④ 誤答分析で思考のクセを改善できる
⑤ 学習の不安を受け止めてもらえる伴走がある
■終章|この冬を“人生で最も伸びる冬”に
冬は短いようで、
正しく取り組めば 成績が一段跳ね上がる季節 です。
逆に、学び方を誤れば、
時間だけが過ぎていきます。
聡生館の冬期講習は、
「量」でも「根性論」でもなく、
“学びを科学し、成果につなぐ冬”
をテーマにしています。
この冬を、
あなたにとって、そしてお子さまにとって、
“学びが変わるターニングポイント” にしていただければ幸いです。
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