
学力・人間力向上のためのブログ
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2025/11/07
❄️ 不安を力に変える ― 冬こそ“自信の回復期”
1.「不安があるのは、頑張っている証拠」
「先生、模試の結果が思ったより悪くて……自信なくしました。」
放課後の教室で、ある高3生がそうつぶやきました。
手にしているのは模試の答案。
そこには、頑張ってきた努力の跡が確かに残っていました。
私は言いました。
「不安があるというのは、ちゃんと現実を見ている証拠なんだよ。
逃げていないってことなんだ。」
不安を感じることは、決して悪いことではありません。
それは、目標に向かっている証であり、
「もっとよくなりたい」という心の動きそのものです。
本当に怖いのは、不安を感じなくなったとき。
それは、自分への関心を失ってしまった状態だからです。
2.不安は“心のセンサー”
不安を抱える生徒たちは多いです。
模試の結果、志望校の距離、家族への思い、
そして何より、「自分はこのままで大丈夫か」という問い。
でも、不安は“心のセンサー”でもあります。
危険を察知し、次の行動を促すための大切な信号。
このセンサーを無理に消そうとすると、
心のバランスを崩してしまうことがあります。
大切なのは、不安と戦うのではなく、不安を使うこと。
不安は、行動の原動力に変えられるのです。
3.“不安エネルギー”を変換する3つのステップ
不安を力に変えるには、
心の中で起きているエネルギーの方向を変えることがポイントです。
聡生館では、そのために次の3つのステップを教えています。
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書き出す(見える化)
頭の中で考えると、不安はどんどん増幅します。
ノートに「不安なこと」をすべて書き出してみましょう。
「できないかもしれない」「忘れるかもしれない」――
紙に出した瞬間、それは“課題”に変わります。 -
分解する(小さくする)
不安の正体は“漠然とした大きな塊”です。
例えば「英語が苦手」という不安も、
実は“単語が足りない”“読解スピードが遅い”“文法が曖昧”と分解できる。
分解すれば、解決の糸口が見えてきます。 -
行動に変える(前に進む)
不安は、行動によってしか静まらない。
一つでも「やった」という実感を積み重ねることで、
不安は“達成感”という形に変わります。
「やることが分かれば、迷いは減る。」
不安は、行動の地図を描くためのエネルギーなのです。
4.冬は“心の回復期”
冬という季節は、心の動きにも似ています。
木々が葉を落とし、静かに栄養を根に蓄えるように、
人の心も外へ向かう活動より、“内を整える時間”が必要です。
この時期、焦りや不安を感じる生徒が多いのは自然なことです。
けれど、それは“心が回復しようとしているサイン”でもあります。
焦りを抑えるために、
一度「立ち止まる時間」を作ることが大切です。
ノートを開いて、自分の成長を振り返る。
「半年前の自分と今の自分、どこが変わっただろう。」
そう書いてみると、気づくことがあります。
不安の中にも、“積み重ねた自分”は確かにいる。
それを確認する時間が、冬の学びには欠かせません。
5.聡生館の冬期講習 ― “心を整える”学びへ
聡生館の冬期講習は、単に問題を解く場ではありません。
冬は「心の姿勢を立て直す季節」だと考えています。
・テスト結果に落ち込んでいる生徒
・焦って何から手をつけていいか分からない生徒
・自信をなくしてしまった受験生
そんな生徒たちが、もう一度自分の力を信じられるように。
私たちは、知識よりもまず“心の再起動”を大切にしています。
授業前の1分間の沈黙、
ノートに書く「今日できたことリスト」、
仲間の頑張りを静かに見守る空気。
そうした小さな習慣が、
心を回復させ、自信を再び育てていくのです。
6.「自信」とは、“自分を信じる”こと
自信とは、成績の高さや他人との比較ではなく、
**「今の自分を信じる力」**のことです。
できる・できないの前に、
「きっと自分はできるようになる」と信じる。
その信念が、行動を生み、結果を導きます。
不安を抱えながらも前へ進む生徒の姿を見ていると、
私はいつも思います。
人は弱いままでも、強くなれる。
強さとは、不安を持ったままでも立ち上がる勇気だからです。
7.まとめ ― 不安は未来へのエネルギー
不安は、未来を見つめている証拠。
それは“まだ伸びしろがある”というサインです。
この冬、聡生館では
「不安を力に変える」をテーマに、冬期講習を展開します。
不安を抱えている生徒ほど、伸びる力を秘めている。
その不安をどう扱うかが、これからの成長を決める。
心を整え、思考を整理し、自分を信じる。
その一つひとつの積み重ねが、やがて確かな自信へと変わります。
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