
学力・人間力向上のためのブログ
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2025/11/04
🌕 学びの文化を育てる ― “考える”を楽しむ心から冬が始まる
 
1.教室の一言から
「先生、“考える”って、なんか疲れますね……」
                        教室で、ある高2の生徒が少し照れたように言いました。
                        「でもね」と私は笑いながら返しました。
                        「その“疲れ”の中に、君の脳が成長してるんだよ」
机の上には、模試の解答用紙。
                        難問の正解は逃したけれど、そこに書かれた思考の跡はしっかりと残っていました。
                        私はそのノートを指差して言いました。
                        「これが“文化”だよ。考えた跡が残るっていうのは、人間だけが持っている学びの文化なんだ」
2.“文化の日”に立ち返る、「学ぶ」という行為の意味
今日は11月3日、文化の日。
                        この日は本来、“自由と平和を愛し、文化をすすめる日”とされています。
                        けれど、「文化」って少し抽象的に聞こえるかもしれませんね。
私が思うに、文化とは「時間をかけて磨かれてきた人間の思考の形」だと思います。
                        音楽も、文学も、科学も――すべて「考え抜く」ことから始まりました。
                        だからこそ、学ぶこと自体がすでに文化なのです。
受験や定期テストのためだけではなく、
                        「なぜ?」と問い、「どうすれば?」と考える時間の中に、
                        “学びの文化”が息づいている。
                        それが、聡生館が大切にしている学びの原点です。
3.考えることを“楽しめる”ようになるとき
人は“わかる”瞬間に喜びを感じます。
                        でも本当に学びが深まるのは、“わからない”時間を耐え抜いたときです。
「考えることがしんどい」と言っていた生徒が、ある日こう言いました。
                        「先生、最近“悩む”のがちょっと楽しくなってきました。」
それはまさに、思考の文化が芽吹いた瞬間です。
                        理解することよりも、「探っていく過程」そのものを味わえるようになる。
                        この変化こそが、学びの成熟であり、自立の始まりでもあります。
4.聡生館の“冬”は、考える力を育てる季節
冬期講習が近づくこの時期、
                        多くの生徒が「追い込み」のイメージを持っています。
                        でも聡生館では、冬を「心を整え、思考を育てる季節」と位置づけています。
一人ひとりの「考える力」を磨く冬。
                        それは単なる演習量ではなく、**自分の頭で考える“時間の質”**を上げる学びです。
“できた”を増やすだけでなく、
“なぜできたのか”を語れる力を育てる。
それが、聡生館の冬期講習がめざす「思考の文化の継承」です。
5.受験期にこそ問われる「思考の姿勢」
受験は、知識の量を問う試験に見えますが、
                        本当は「どれだけ自分の考え方を信じられるか」を問う場でもあります。
「先生、正解が出なくても、前より深く考えられるようになりました。」
                        そう話す生徒の表情には、焦りではなく、確かな自信がありました。
この冬、彼らのように“考える文化”を自分の中に育ててほしい――
                        それが、聡生館からのメッセージです。
6.締めくくりに
文化とは、考えることをあきらめない人たちの積み重ねです。
                        そして学びの文化は、ひとりの生徒の「なぜ?」から始まる。
この冬、聡生館では「考える力を文化に変える」学びを共に創ります。
受験生も、そして次の学年へ進む生徒も――
すべての「考える人」へ、心を整える冬を。
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