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学力・人間力向上のためのブログ

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  • 2025/10/15

    🌕 聡生館メソッド第3回 「“問いを立てる力”が思考を変える ― 聡生館メソッドの核心」

はじめに ― “問い”が生まれる瞬間に、学びは動き出す

子どもたちが本当に「考える力」を身につけるのは、
先生の説明を聞いている時ではありません。
それは、自分の中に“なぜ?”という問いが生まれた瞬間です。

聡生館では、この「問いを立てる力」を学びの中心に置いています。
なぜなら、問いを立てられるということは、
自分の頭で世界を見つめ、考えようとしている証だからです。

受験勉強という枠の中でも、
“答えを出す子”よりも、“問いを生み出せる子”が伸びていく。
この違いこそが、AI時代の教育において最も重要な差になります。


「分かる」ではなく、「考える」へ

聡生館の授業では、生徒が問題を解くときに
「分かった?」とはあまり問いません。
代わりに、こう聞きます。

「この問題、どんな“問い”から始まっていると思う?」

たとえば数学の文章題であれば、
「何を求めたいのか」だけでなく、
「この条件から何が分かる?」「何を結びつければ良い?」と、
自ら“問い”を立てていく訓練をします。

このように「問いの構造」を理解することが、
実は思考のプロセスを可視化する鍵になるのです。


実践例① ― 「公式」ではなく「仕組み」を問う授業

中学2年生の授業で、連立方程式の単元を扱っていた時のことです。
ある生徒が「公式を使えば解けるけど、なぜこの方法で解けるの?」と尋ねました。

その問いをきっかけに、教室は一気に活気づきました。
講師は答えをすぐに与えず、
「もしこの式を別の形にしたら、どんな意味になる?」と問い返しました。

すると、生徒たちは黒板に式を書きながら、自分たちで考え始めました。
「変数を消すって、情報を整理することなんだ!」
「xを消すって、2つの式を“重ね合わせる”ことなんだね。」

この瞬間、単なる“公式”が“原理”へと変わったのです。
聡生館の授業では、「分かる」から「なるほど」に変わる学びを目指しています。


実践例② ― 国語で“問い”を立てる思考法

国語の授業でも、「問いを立てる力」は重要です。
文章を読むときに、“作者が言いたいこと”を探す前に、
「この登場人物はなぜそう考えたのか?」
「筆者がこの表現を選んだ理由は?」
といった**“逆向きの問い”**を立てていきます。

ある高校生はこの方法を続けるうちに、
模試の記述問題で“深い答え”が書けるようになりました。
「問いを持つことで、文章の中に“考える手がかり”が見えるようになった」と語っていました。

このように、国語の力も“問いを立てる力”とともに育っていきます。


「問い」は、答えを導くための“地図”

聡生館では、学びを地図にたとえています。
答えは目的地ですが、問いはその“道筋”を示すコンパスです。

問いがなければ、学びは迷路のようになります。
しかし、一つでも自分の問いを持てば、
その子の思考は自立して動き出すのです。

この「問いを持つ習慣」は、
高校・大学・社会へと進む中でも、
課題発見力や問題解決力の基盤になります。
つまり、「問い」は一生使える**“思考の武器”**なのです。


AIが答えを出す時代に、人が育むべき力

AIが進化するほど、答えを出すスピードは上がります。
しかし、AIには“問いを立てる力”がありません。
AIが扱うのは、既に人間が設定した問いに対する解です。

だからこそ、これからの教育は、
「問いを生み出す人間」を育てる方向へ進むべきなのです。

聡生館メソッドでは、AIを否定するのではなく、
AIを「考える補助」として使いながら、
人間が自分の頭で“問い”を生み出せる環境を作っています。

“答えを探す力”から、“問いを創る力”へ。
この転換こそが、次世代の学びに必要な進化だと考えています。


おわりに ― 問いがあるから、人生は動く

教育の現場で長年子どもたちと向き合ってきて感じるのは、
「伸びる子」は、例外なく“問いを持っている”ということです。

「どうしてうまくいかないのか?」
「なぜ自分はこう感じたのか?」
「次はどうすればいいのか?」

こうした小さな“問い”を日々持てる生徒ほど、
自分の思考を鍛え、未来を切り拓いていきます。

聡生館は、そんな「問いを持つ子ども」を育てる場所です。
そしてその問いが、子どもたちを新しい学びの世界へと導いていきます。

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