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2025/10/17
スプラウツ
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スプラウツメソッド第5回 「“生きる力”を育てる学び — 日常からの自立支援」

はじめに

「自立」と聞くと、多くの人は“経済的に自立すること”や“親の手を離れること”を思い浮かべるでしょう。
けれどスプラウツが考える「自立」とは、それだけではありません。
それは——
自分の心と体を理解し、状況に応じて自分の行動を選び取る力のことです。

不登校や発達特性のある子どもたちが社会の中で息苦しさを感じるのは、
「できない」からではなく、「どうすればいいか」がわからないから。
スプラウツでは、勉強や作業の中に“自立の芽”を育てる工夫を散りばめています。


1.“自立”は日常の中で育つ

自立支援というと特別なプログラムを想像されるかもしれませんが、
実際には、日々の些細なやり取りの中にこそ、その種があります。

たとえば——

  • 宿題をする前に、今日やることを自分で決めてみる

  • 学習のあとに、「今日は何ができたか」を自分の言葉で振り返る

  • お手伝いや掃除を「先生と一緒に」ではなく「自分の判断で」始めてみる

こうした小さな積み重ねが、「考える力」や「判断する力」につながります。
スプラウツでは、こうした**“日常の学び”の中で、自然と自立が育まれるように設計**しています。


2.指示待ちから“自己選択”へ

多くの子どもたちは、「どうすればいい?」という問いかけに慣れています。
それは悪いことではありませんが、やがて「誰かが教えてくれなければ動けない」状態になってしまうこともあります。

スプラウツでは、その逆を育てます。
たとえば、学習計画を立てるとき——
講師が「今日は何をしたい?」と尋ねることで、子どもは自分の意思を探ります。
その際、うまく言葉にできなくても構いません。
私たちは「そう思ったんだね」「それもいいね」と、選択のプロセスそのものを肯定します。

小さな“選ぶ経験”の積み重ねが、
やがて「自分で考え、行動する」大きな自信へと変わっていきます。


3.失敗を“禁止”しない環境づくり

自立を妨げる最大の壁は、「失敗を恐れる心」です。
「間違えたらどうしよう」「また叱られるかも」と思うと、
子どもは“挑戦する前にあきらめる”ようになります。

スプラウツでは、失敗を**「再挑戦のチャンス」**として扱います。
たとえば、作品づくりや実験でうまくいかなかった時——
「失敗してもいいよ、どう直そうか?」と声をかけます。
大切なのは、“うまくいかなかった”という事実よりも、
“そこから何を学ぶか”という視点を持てるかどうか。

こうした繰り返しの中で、子どもたちは少しずつ“自分のペースで考える勇気”を取り戻していきます。


4.教室から社会へ — “実社会とつながる学び”

スプラウツでは、地域の活動やボランティア体験などを通して、
教室の外にも「自分の居場所」があることを実感できる機会を設けています。

地域の清掃活動に参加したり、商店街の人と交流したり、
時には校外で写真や動画を撮って学習記録をまとめるなど——
社会と関わることで、自分の役割や強みを実感できる瞬間があります。

このような体験は、「社会は怖い場所ではなく、自分を受け入れてくれる場所なんだ」と
子どもたちの認識をやわらげ、“社会的自立”の第一歩となります。


5.スプラウツが大切にしている3つの支援軸

スプラウツの自立支援は、以下の3つの軸で構成されています。

  1. 感情の自立 — 気持ちを言葉にできる力を育てる

  2. 行動の自立 — 自分の選択を自覚し、責任を持てるようになる

  3. 社会的自立 — 他者と関わりながら、自分の居場所をつくる

これらはどれも“すぐにできる”ものではありません。
しかし、日々のやり取りの中で繰り返し育てていくうちに、
少しずつ子どもの中で芽が出て、葉が開いていきます。


6.“生きる力”とは、自分で考え、感じ、選ぶ力

自立とは「一人で何でもできること」ではありません。
むしろ、「困ったときに誰かに助けを求められること」もまた自立の一形態です。

スプラウツでは、“生きる力”をこう定義しています。

「状況を理解し、自分の気持ちを表現し、最善と思える選択をする力」

それは、テストの点数や学力だけでは測れない、人間としての根幹の力です。
子どもたちはその力を、日々の学びと関わりの中で、少しずつ確かに育てています。


おわりに

スプラウツが目指すのは、
「学校に行けるようになること」や「学力を取り戻すこと」だけではありません。

私たちの願いは、
子どもたちが自分の足で歩き出す日を迎えること。
たとえ時間がかかっても、その一歩を支え続けることがスプラウツの使命です。

“生きる力”とは、誰かから与えられるものではなく、
子ども自身の中に静かに息づいているもの。
私たちはその力を信じ、その芽が再び光に向かって伸びていくよう、
これからも寄り添い続けます。

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